鐔  銘  江府住 辰壽  (糸巻透の図)(良工)

            ¥売却済

新撰金工銘鑑(191)

愛鐔百趣(23)所載品。

 

上製桑縁付桐箱・布団付

◎時代・国

江戸後期(200年前)、武蔵。

 

◎法量

竪長さ7.6㎝ 横長さ7.57㎝ 厚さ0.58㎝ 重さ116

 

◎品質・形状

丸形 鉄磨地 地透 丸耳。

 

◎説明

糸巻紋は文字どおり糸を巻き付ける器具を文様化したもので、平安時代の「源氏物語絵巻」の「竹河」にもその文様が描かれている。長く巻かれた糸は長寿を表わし、吉祥的な意義で家紋ともなっている。

漆黒の艶のある鉄錆色で、簡素な図柄にもかかわらず丁寧な仕事が施された入念作である。

 

辰寿は井戸氏で忠七といい、井戸保寿の子で赤尾系の鐔工である。草木を図案風に透彫にすることが多く、江戸本所森下町に住した良工である。


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